
My ジブリミュージアム

- 科目
- コミュニケーション英語
- 単元
- なし(既習の文法事項確認)
- 使用教科書・教材
- スタジオジブリ提供の場面写真400枚
- 時間数
- 9時間
高校1年生のコミュニケーション英語の授業では、2020年9月に「常識の範囲でご自由にお使いください」との注釈とともに無償提供が開始されたスタジオジブリの場面写真400枚を使って授業を行いました。
生徒たちは「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」など8作品・各50枚から、最も印象に残った場面写真を作品ごとに1枚選択。描かれているモノ・コト(事実)、自分が感じたこと(解釈)について英作文を行った後、選んだ8枚の中に共通性を探し出すのが今回の主な活動です。直感的にいいなと思った写真をよく見て共通性を見いだすことで、自分が何に興味があるのか、どんな価値観を持っているかを掘り出し言語化すること、そしてロジカルシンキングのひとつである『帰納法』を理解するようになるのが授業の目標です。
最初は共通性なんてある?と困った様子の生徒達。8枚をよく見比べることで少しずつ見えていなかったものが明らかになっていきます。描かれている登場人物の表情、色や構図、光と影など様々な視点から、それぞれが共通性を探していきます。共通性を見つけた後はそれについてさらに深く考察。「風が吹いているという共通性があり、写真に立体感を持たせているものを選んでいる」、「光が印象的な写真が多く、これは暖かさと平和を象徴しており、それを表すように登場人物の表情も温かい」、「全ての写真には平和な印象を与えるのものがあり、これは私自身がコロナが終息して平和な世界に戻ってほしいと願っているから」などたくさんの興味深い考察がありました。
最後は共通性と考察の英作文・場面写真を使って展示室をイメージしたデータをPagesで作成し、Googleドライブへ提出。これを担当教員と学校司書で印刷してラーニングセンターに設置し、ミニ鑑賞会を行いました。この日は一日中展示を行い、昼休みには他学年の生徒や他教科の教員も多数、作品を見に来てくれました!
「自分の気づいていなかった好きなことを知ることができて楽しかった」、「自分が何に興味があるのか何となく知ることができた気がする」といった感想が得られた今回の活動。
帰納法は異なる事実や事例から導き出される傾向を抽象度を高めてまとめ上げる論理的推論の方法ですが、高校2年生で一人一人テーマを決めて取り組む課題研究でも必須のスキルです。
今回は帰納法の理解にとどまりましたが、授業の終わりには帰納法と対をなす演繹法についても触れ、自分の興味・好きを大事にすることを伝えました。今回の活動を高校2年生で各自テーマを決めて探究に取り組む際に活用してほしいです。
スタジオジブリ公式ホームページ 場面写真の提供開始
(2020.9.18付 8作品400枚)
https://www.ghibli.jp/info/013344/
スタジオジブリ公式ホームページ 場面写真の提供追加
(2020.12.18付 5作品228枚)
https://www.ghibli.jp/info/013409/
ルーブリック

授業資料
- 1_workbook(冊子形式で生徒へ配布) PDF[517.9KB]
- 2_worksheet(プリントで生徒へ配布・冊子へ後貼り) PDF[61.18KB]
- 3_slide1(スライド1) PDF[2.59MB]
- 3_slide2(スライド2) PDF[10.49MB]
- 3_slide3(スライド3) PDF[2.23MB]