【授業紹介】中3理科「太陽系惑星を旅する旅行プランを提案しよう」鳥取市さじアストロパーク連携授業(探究スキルラーニング『宇宙』)

先日「第4回 情報活用授業コンクール」で優秀賞を受賞した授業をブラッシュアップして今年度も実践しています。
▼「第4回 情報活用授業コンクール」にて4つの授業が入賞
https://seishokaichi.jp/news/post-18725/

今回は中学校3年 理科 『宇宙』の一部をご紹介します。
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中3理科の地球分野では、「太陽系惑星を旅する旅行プランを提案しよう」という探究スキルラーニングを実施しました。宇宙旅行を組み立てていく中で、本やWeb資料・専門家との対話などの確かな情報源から情報を収集したり、旅行の企画書を書いていく中で参考文献を正しく書いたりするスキルの育成を狙いました。

まずは各自で、太陽系惑星に関する情報を集めていきました。地球型惑星やガス型惑星という分類、さらにそこから踏み込んだ、各惑星のクレーターや大気成分、中には惑星に存在する磁場や生命の存在可能性にまで目をつけている生徒もいました。

情報を集めるにあたり、鳥取市さじアストロパークの織部隆明さんを招聘し、『太陽系惑星の最新研究 〜探査機によって分かってきた宇宙の姿〜』というタイトルの講演をして頂きました。
数々の太陽系惑星の不思議さに驚きの声や笑顔が漏れたりと、興味深く講演を聞くことができました。中3生の興味・関心をくすぐられたのか、質疑応答の時間には次々に手が上がり、質問が多く飛び交う中で、残念ながらタイムオーバー。この講演で得た知識は、自身の旅行プランに取り入れていきます。

さらに翌日、同じく鳥取市さじアストロパークの織部さんを再びお招きし、生徒との個別の対話を実施してもらいました。生徒は自身が気になっていることや、昨日の講演会で質問しそびれたこと、本やWebなどで得た情報の中で生じた疑問などを、専門の方に1対1で聞くことができました。

それらの情報収集の成果をもとに、いよいよ旅行プランの企画書作り!
生徒自らが考えたオリジナリティ溢れる旅行プラン、旅行タイトルにワクワクさせられます。

例:『あのオーロラを見ようとして宇宙旅行へと旅立った』
太陽フレアに付随するオーロラ現象を、他の天体でも観測できるのかという疑問から、他の天体にも磁場が存在することを見出しました。

例:『宇宙で結婚式ついでに新婚旅行にも行っといで!! ~ちょっとアクティブな宇宙ウェディングプランをご紹介!~ 』
様々な惑星を巡り、ダイナミックな地形やその星から見える景色などに着目しました。地球との重力の差に着目したイベントを企画するなど、惑星の特徴からオリジナリティ溢れるツアーになりました。

例:『宇宙人はほんとうにいる!? 会いに行ってみた』
生命の存在が仄めかされている惑星(衛星)へのツアーを企画しました。一つのテーマに沿って太陽系惑星全体をめぐる企画をしている生徒が複数みられました。

企画書発表会は、企画提案をする人は、旅行ツアーを売り込む宇宙旅行代理店の従業員。発表を聞く人は、宇宙旅行を希望しているお客さんという設定で行いました。発表会のはじめに「いらっしゃいませ〜!」とお客様を迎え発表を行う人もいました。

「その土地について自分自身が詳しくなければ、旅の魅力を伝えられない」という前提をもとに旅行プランを企画することで、太陽系惑星に関する学びを探究的に深めることができました。この後は、宇宙にある他の天体が地球からどのように見えるのかなど、宇宙に関する学習をさらに進めていきます。(授業担当:兼重<理科>)

▼YouTubeチャンネルにて授業実践を公開中
【中学理科】第4回 情報活用授業コンクール表彰式にて、実践発表を行いました
https://youtu.be/UHnP49MPuec?si=U4bAqpgrJABkh8L9