【授業紹介】高2基礎研究「皮膚の科学 –化粧品皮膚科学の基本と実践–」「健康科学 –人生100年時代、老いなき世界を実現するライフサイエンス–」
高校2年生の学校設定科目として開講している『基礎研究 (教科:理科)』では、今年度、年間を通じて花王株式会社さんと連携し、授業を展開します。
連携授業を通じて、以下の3点の目的の達成を狙っています。
(1) 高校理科の内容とキャリアとの関連を知り、現在と未来を繋ぐ
(2) 探究の授業(高2生は、個別テーマによる課題研究を実施)で発揮できるような探究スキルを高める
(3) 企業で研究職を勤める方のリアルなキャリアデザインを参考に、自身のキャリアデザインをソウゾウ(想像・創造)する
連携授業の第2回目となる6/5(木)の授業では、花王株式会社において研究職を勤める近藤 様から『皮膚の科学 –化粧品皮膚科学の基本と実践–』、田村 様から『健康科学 –人生100年時代、老いなき世界を実現するライフサイエンス–』というテーマで講演をしていただきました。
近藤 様の授業では、身近な化粧品の機能や価値を開発するために重要な「化粧品皮膚科学」という分野に触れました。
肌の水分量測定装置が故障していたため、実際に測定することができませんでしたが、『えぇ〜測りたかった!』『乾燥しているかどうかも分かりますか?』などといった声が聞こえてきました。また、皮膚がんの原因の多くは日光であることを知り、ケアの重要性を説明された際、『今まで気にしてなかったから今日からケアしなきゃ!』といった生徒の声が上がっていました。
さらに、花王の商品として実際に販売されている化粧品を肌につけたり、炭酸による血行促進を体験したりすることにより、生物学に対する好奇心を刺激されました。
今回のメインは生物学ではありましたが、化粧品開発における製剤設計や成分関する内容には化学が関わり、化粧品の効果・効能を計測する内容には物理学が関わり、化粧品を販売するにあたっての格差問題には社会学が関わるなど、様々な学問分野が融合して化粧品の価値が形成されることを学ぶことができました。高校生物の延長線上にある学問を新たな研究視点で学ぶことにより、生物学を学ぶ意義を感じることができました。
田村 様の授業では、老化という我々が避けては通れない生命現象を通じて、生き物の生存戦略や生体防御について学びました。
ロブスターは脱皮する事に若返ることを知り、『いいなぁ!』と歓声が上がりました。
また、生存戦略や生体防御のしくみを解明し、抗老化技術の開発に応用する研究者の挑戦と歴史にも触れました。さらには、高校生にとってはより身近な生活上の健康課題 (肥満や痩せすぎ)にも焦点を当てつつ、その背景となる研究知見をヒントに、健康に生きるための科学的リテラシーを学びました。
引き続き、基礎研究の授業では1年間、花王株式会社さんと連携し、高校での学びと将来のキャリアデザインの架け橋になるような授業を作っていきます。
(担当:内田<理科>)
▼初回授業についてはこちら
【授業紹介】高2基礎研究/花王株式会社様との連携授業『これであなたも研究者! –RNA の先端技術を学びながら、データの見方や調べ方を体験しよう–』
https://seishokaichi.jp/news/post-22448/

























