SSH

Super Science High School

青翔開智高等学校は2018年度(平成30年度)より文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されています。

SSH事業は、先進的な科学技術、理数教育を通じて、生徒の科学的能力や科学的思考力等を培うことで、将来社会を牽引する創造性豊かな科学技術人材を育成するための取り組みです。また、課題研究・探究的な学習活動や、国際性を育むための取組を推進し、創造性・独創性を高める指導方法や教材の開発等を支援しています。
2023年度(令和5年度)は全国の高等学校約4,900校のうち218校が指定されています。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)文部科学省

第Ⅰ期(デザイン思考を備えた共創的科学技術系人材育成のための教育課程の開発)

青翔開智のSSH(研究開発課題)

デザイン思考を備えた共創的科学技術系人材育成のための教育課程の開発

本校におけるSSH事業は、デザイン思考を活用した創造的な課題発見・課題解決を行う「探究基礎」、各教科で探究活動に必要なスキルを養う「探究スキルラーニング」、段階的・体系的な「プログラミング教育」、そしてルーブリックやITを活用した先進的な「学習評価の開発」です。

テクノロジー活用に重点を置いていることも特長で、生徒は情報収集やプレゼンテーション資料の作成はもちろん、プログラミングによるアプリ開発やサービス提案を積極的・主体的に実施しています。Googleサービスを活用して生徒全員の課題研究の進捗状況を可視化し、学習到達目標を生徒と教員が共有するなど、生徒一人ひとりへの最適な支援を可能にしています。

こうした取り組みを通して、多様なステークホルダーと協働し新たな価値を創出できる資質を備えた共創的科学技術系人材を育成するための6年間の中高一貫教育課程を開発しています。

探究基礎

「デザイン思考」を活用した創造的な課題発見・課題解決を行う「探究基礎」の授業。創造力をスパークさせ、他者と協働して、鳥取そして世界の課題解決を実行する力を身につけます。高校2年生・3年生では個人で課題研究を行い、自身でテーマを設定し、仮説検証のためにじっくりと時間をかけて探究活動に取り組むことで、文理を問わず高い課題解決能力を養います。合わせて、地域や実社会との関わりを意識した取り組みやワークショップの実施によりアントレプレナーシップも醸成します。

探究スキルラーニング

これからの社会における課題発見・課題解決に必要とされる資質やスキル(本校ではこれらのジェネリックスキルを「探究スキル」として設定)を育成する探究的な学びをすべての教科で実施しています。本校ではこれを「探究スキルラーニング」と呼んでいます。学校図書館を情報ハブとして「探究スキルラーニング」を行うことで各教科の授業と探究基礎の授業をつなぎ、教育課程全体を通して探究活動の質を向上させることを目指しています。また、生徒が授業以外の学びの場においてもこれらのスキルを自在に活用できるようになることを目指しています。

プログラミング教育

画像認識AIやテキストマイニング、ブロックチェーン技術等の高度な科学技術の活用を目指したプログラミング教育の開発を行い、次世代の科学技術系人材を育成します。プログラミングを使ったデバイスの操作から始まり、センサー等を活用した新しいデバイスやサービスの提案・作成、デザイン思考を活用した課題解決におけるテクノロジーによる高度な課題解決策提案へと、中学1年生から段階的・体系的に内容を深めます。プログラミングやテクノロジーを「知る」だけで終わらず、文理を問わず「活用する」資質・能力を育てます。

学習評価の開発

生徒の主体的・自律的な学びを促進することを目指し、学習評価データ収集の効率化や評価データの分析を行なっています。表情認識ソフトを活用したプレゼンテーション技能の評価や、Googleサービスを効果的に活用し、ルーブリックによる自己評価・相互評価・教員評価を学習者へ効率的にフィードバックするなど、ITを活用した新しい学習評価のあり方を開発し、教育課程とともに汎用性を持たせることを目指しています。

SSH発表実績

スーパーサイエンスハイスクールとしての活動や日頃の課題研究の成果等を、学内・学外における研究発表会や各種コンテストで発表しています。各年度の発表実績や受賞の記録を一覧にしています。

SSH各種資料(第Ⅰ期)

SSH事業紹介パンフレット
平成30年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第1年次
平成30年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第2年次
平成30年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第3年次
平成30年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第4年次
平成30年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第5年次

第Ⅱ期(共創的科学技術系人材を育成するためのSTEAM融合型探究プログラムの開発)

青翔開智のSSH(研究開発課題)

共創的科学技術系人材を育成するためのSTEAM融合型探究プログラムの開発

※『共創的』とは、観察や調査(他者への共感)から課題を的確に設定し、異なるステークホルダーと協働して価値創造しようとする姿勢・態度のことを指します。
※『科学技術系人材』とは、文理に関わらず、ものごとを論理的・構造的に捉え、データやテクノロジーを自在に活用して課題解決できる人材のことを指します。

本校におけるSSH事業第2期では、上記で掲げた共創的科学技術系人材を育成するため、下記の4点に計画的に取り組みます。

01:デザイン思考に加え、システム思考を活用した創造的な課題発見、課題解決を行う「探究」の開発・実施
02:課題解決のための高度なスキルを育成する「STEAM」の開発・実施
03:探究に必要な基本的なスキルを各教科で育成する「探究スキルラーニング」の開発・実施
04:教育分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)で生徒の主体的な探究を支援する「評価システム」の開発・実施

これらを体系的に実践する『STEAM融合型探究プログラム』を開発します。

探究

「デザイン思考」や「システム思考」を効果的に活用し、新たな価値を他者と共創するための資質を身につけます。それらの達成のために6ヵ年の探究プログラム(探究Ⅰ〜探究Ⅵ)を実施します。中学校段階から多様なステークホルダーとの共創を体験し、高校2年生・3年生では自身でテーマを設定し、仮説検証のためにじっくりと時間をかけて課題研究に取り組みます。

STEAM

本校がスキルとして獲得させたい「思考法(デザイン思考・システム思考)の活用能力」や「テクノロジー活用能力」等を育成するため、新たに『STEAM』という学校設定科目を創設しました。この授業では第Ⅰ期でも行ってきたプログラミング教育に加え、高度な課題解決に必要なスキルを育成します。具体的には年間で「思考法」「データ収集」「コーディング」「3Dモデリング」「2Dデータ作成」に取り組み、学年に応じて内容が高度化していきます。令和6年度より中学校1年生〜高校1年生で実施します。
それらの成果を、高校2年生・高校3年生における探究Ⅴ・Ⅵ(個人テーマによる課題研究・探究終了論文)に活用します。

探究スキルラーニング

これからの社会における課題発見・課題解決に必要とされる資質やスキル(本校ではこれらを「探究スキル」として設定)を育成する探究的な学びをすべての教科で実施しています。本校ではこれを「探究スキルラーニング」と呼んでいます。学校図書館を情報ハブとして「探究スキルラーニング」を行うことで各教科の授業と探究の授業をつなぎ、教育課程全体を通して探究活動の質を向上させることを目指しています。また、生徒が授業以外の学びの場においてもこれらのスキルを自在に活用できるようになることを目指しています。
さらに、探究スキルラーニングを実施する各教員においても、授業の質的改善・探究Ⅰ〜探究Ⅵの授業との接続を念頭に置き、授業づくりに励んでいます。教科横断的な視点から、教科の違う複数教員によるチームを結成し、「育成したいスキル」という共通言語を持って、研究開発に取り組んでいます。

学習評価の開発

生徒の自律的な学びを実現するためには多面的なフィードバックが必要不可欠となります。一方で多面的な評価活動は教員の業務負担を増加させるなど運用面での課題があることも忘れてはいけません。本校では、学習者の自律的な学びを助ける持続可能な評価システムの開発を目指しています。共通の評価規準を設定することでどんな資質・能力を育成するための取り組みなのかを明確に示すことや、評価データの収集や加工をGoogleサービス等を活用して効率化することで多様な評価活動で教員が疲弊しない工夫をしています。探究の授業や探究スキルラーニングで活用するルーブリックもこの評価システムの1つとして位置付けられ、これらの評価データが一元化されて生徒へ返却される「学びの成果フィードバックシート」の実現を目指して研究開発を行っています。

学外におけるSSH成果発表実績

スーパーサイエンスハイスクールとしての活動や日頃の課題研究の成果等を、学外における研究発表会や各種コンテストで発表しています。


・山陰探究フェスタ
・科学の甲子園
・ビジネスコンテスト 
・発明学コンテスト
など

各年度の発表実績や受賞の記録を一覧にしています。

青開学会

毎年行われる探究の発表会。外部評価者として教育関係者を招き、全校規模でポスターセッションやプレゼンテーションを行う集大成の場です。

令和5年度は2月17日に500名を超える来場者を迎え開催しました。ポスターセッションと学年代表による口頭発表を行い、活発に質疑応答が行われました。
また、各学年代表発表をYouTubeチャンネルで公開しています。

▼各学年の代表発表は以下のリンクからご覧ください。
(青翔開智中学校・高等学校 YouTubeチャンネル【公式】)
青開学会2023(令和5年度青開学会 学年代表発表)
青開学会2022(令和4年度青開学会 学年代表発表)
青開学会2021(令和3年度青開学会 学年代表発表)
青開学会2020(令和2年度青開学会 学年代表発表)

SSH各種資料(第Ⅱ期)

令和5年度指定スーパーサイエンスハイスクール研究開発実施報告書・第1年次

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