【授業紹介】中2〜高1STEAM・Google Formsを使ってアンケートを作成
青翔開智では2022年度より学校設定科目として「STEAM」という授業を行っています。
STEAMとはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の頭文字をとったもので、様々な分野・領域を横断しながら学びを深めていきます。
昨年度までは高校1年生のみの実施でしたが、今年度からは中学校1年生から高校1年生までに拡大し、「探究」の授業を補強する表現技法・技術を楽しみながら習得しています。
5月後半には中学校2年生から高校1年生までの生徒を対象に、Google Formsを用いたアンケート作成の授業を行いました。
本校では、主に高校2年生の探究Ⅴ(個人テーマによる課題研究)において、生徒によるアンケート調査がよく行われます。しかしこれまで、アンケートの作成方法が誤っている、または結果の分析が不十分、不適切な例が散見されました。
そこで、アンケートの作成方法と分析方法を学習することにしました。
まず、アンケートの作成方法を学習しました。作成にはGoogle Formsを用い、分岐の設定、回答方法、回答の入力規則を設定する方法を確認しました。
次に、生徒それぞれに、教員が設定したテーマに基づいたアンケートを作成してもらいました。
「バイアス」についても講義を行い、作成したアンケートの文言がバイアスを含んでいないか確認しました。
また、ChatGPTを用いてバイアスの確認を行いました。ChatGPTについては、個人情報とプライバシーの観点からすでに授業を行っておりましたが、利用方法に関して再度確認を行いました。
さらに中学校3年生と高校1年生には、統計的検定の方法を説明しました。
統計的検定とは、ある仮説が正しいかどうかをデータに基づいて評価する手法です。
教員が用意した問題とデモデータを基に、生徒は検定を実施し、その結果有意な差が存在するかを確認しました。
この検定の実行にはGoogle Colabを使用しました。
高校1年生はSATORIコンサルティンググループの浅井淳様にご講演いただき、世の中にあるアンケートがどのように作成、実施、分析されているのかを学びました。
以上の内容を踏まえ、授業の最後には生徒にテーマを与え、それに基づいたアンケート調査の計画書を作成させました。生成AIを使用した際の参考文献の書き方についても確認しました。
最終的には、ここまでの内容をもとに、アンケート対象、質問内容、分析手法を確認し、研究計画書にまとめました。
成果物についてはルーブリックを用いたフィードバックを行うと共に、今後生徒が作成するアンケート調査のフォーマットにしたいと考えています。
生徒たちが楽しみながらアンケートを作成している姿が見られたことが印象的でした。
今後は中学校2年生と中学校3年生はGIS(地理情報システム)を利用した業務改善の提案レポート作成、高校1年生はmicrobitを用いたセンサとプログラミングの内容に移ります。
これらの学びが来年以降の探究に生かされ、より完成度の高い、説得力のある成果物が作られることを楽しみにしています。
(担当/探究部:池田<社会科>・飯田<数学・情報科>)
▼高校1年生対象の講演会についてはこちら
【授業紹介】高1STEAM・SATORI株式会社 浅井様による「アンケート調査」を学ぶ講演会
https://seishokaichi.jp/news/post-18554/