【授業紹介】中3道徳・差別と区別って?人権の歴史や課題を知る(国立ハンセン病資料館・出前授業)
青翔開智中学校・高等学校では、建学の精神である「探究」「共成」「飛躍」を中心に6年一貫の教育プログラムを提供しています。本校の道徳では、「自分自身」「人との関わり」「集団や社会との関わり」「生命や自然、崇高なものとの関わり」という4つの視点に加えて、レジリエンス教育とダイバーシティ教育を盛り込み、「自己肯定感」や「メタ認知」をキーワードに世界との「共成」を目標とした価値観の養成と道徳的実践力の育成に取り組んでいます。
今回は、国立ハンセン病資料館から牛嶋さんを講師にお招きし、ハンセン病患者とその家族を取り巻く差別や人権問題について深く学びました。
講演ではハンセン病がかつて「恐ろしい感染症」として隔離政策がとられていた時代背景や、その中で患者や家族がどのような差別に苦しんできたかを詳しく説明してくださいました。
授業では、特に「差別と区別」という問いが投げかけられ、生徒たちが考えを深めるきっかけになりました。
差別は、ただの誤解や無知に基づくものでなく、時に国の政策や社会全体の無関心によって強化されてきたことに触れ、なぜ差別がいけないのかについて考える機会になりました。また、人は無意識の偏見を持っていることを理解したうえで、一人ひとりが人権意識を持つことの重要性を学びました。
生徒からは「ハンセン病という名前は知っていたが、これほど深刻な差別があったとは知らなかった」「差別と区別の違いをもっと深く考えたい」「療養施設内での環境はどうなっているか」「療養患者の名前を変えさせたい意図はなんだろう?」といった感想が寄せられ、講演を通じて大きな学びを得た様子が伺えました。
国立ハンセン病資料館の牛嶋さん、この度は貴重な機会をありがとうございました。