【進路支援】「自己調整学習」の支援【2】〜主体的・対話的で深い学び、個別最適な学びの実現をめざして〜
前回の記事では自己調整学習の紹介と、本校で昨年度実践してきた各種検定対策や自己調整学習での具体的な取り組み、そして昨年度の取り組みを経ての今年度の取り組みについて紹介しました。今回の記事では今年度実施した教科の自己調整学習の取り組みについて紹介していきたいと思います。
本校では学校全体で「主体的に学ぶことが自己調整学習の鍵である」という共通認識のもと日々の授業に取り組んでいます。
主体性の評価を教員がする際、授業の中で生徒がどれだけ主体的に学んでいるのかを確認するために3つの段階を設定しています。授業の中での自分の目標立て【Plan】、自分自身を調整しながら実行する【control】、自分の計画した目標に対しての振り返り【reflection】。
学年・教科によって実施方法が異なりますが、この3つのプロセスを基本的な自己調整的授業として繰り返し行なっています。
今回は一例として、今年度の高校1年生・物理基礎の授業の取り組みを紹介します。(単元:「仕事とエネルギー」)
この授業では『個別最適な学習の環境』を構築するため、学習の進度・手段を生徒自身が調整しながら進められる「単元内自由進度学習」を実践しました。
単元の内容全てを収録した全14本の授業動画(担当教員自作)や、自己調整シート、学びのレーダーチャートなどの自己調整学習ツールを用意しました。
このツールにより生徒は自身の理解度に応じて、学びを進めることができます。
各授業の始めに生徒は、自己調整シートを使って『今の自分の学習状態』を考え、今週の授業における『行動ベースでの検証可能な学習目標』を設定します(Plan)。
その計画を元に、授業中は自ら学習を選択し実行・修正(Control)していきます。
各授業終わりには振り返り(Reflection)を行います。
事実ベース(自分以外でもわかる客観的な内容)、感情を伴う内面的な変化(自分にしか分からない主観的な内容)の2つの観点で振り返りをします。
これにより生徒が自己調整のプロセスを繰り返しながら学びを進めていくことを狙っています。
さらに、「学びのレーダーチャート」は、授業を進めていく中で学習の到達度を生徒と教員が一目で分かるように作成しています。
このシートを使って、教員は生徒に対する個別の支援の仕方を事前に考え、指導に活かしています。
このように各教科でさまざまな工夫を凝らし、日々の生徒の学習改善に取り組んでいます。
次回の記事では今年度の自己調整学習全体での取り組みの総括をしていきたいと思います。
▼本授業で使った動画教材はこちら(外部サイト・担当教員のYouTubeチャンネル)
https://youtube.com/playlist?list=PLXiemNhos-ODe5CTVSe2vbtJoip4LUord&feature=shared
▼前回の記事はこちら
【進路支援】「自己調整学習」の支援【1】〜主体的・対話的で深い学び、個別最適な学びの実現をめざして〜
https://seishokaichi.jp/news/post-22078/
▼昨年度の取り組みはこちら
【進路支援】「自己調整学習」の支援【前編】〜主体的・対話的で深い学び、個別最適な学びの実現をめざして〜
https://seishokaichi.jp/news/career/post-15590/
【進路支援】「自己調整学習」の支援【後編】〜主体的・対話的で深い学び、個別最適な学びの実現をめざして〜
https://seishokaichi.jp/news/career/post-15595/







