【授業紹介】高2基礎研究/花王株式会社様との連携授業『これであなたも研究者! –RNA の先端技術を学びながら、データの見方や調べ方を体験しよう–』

 高校2年生の学校設定科目として開講している『基礎研究(教科:理科)』では、今年度は年間を通じて花王株式会社さんと連携し、授業を展開します。連携授業を通じて、以下の3点の目的の達成を狙っています。

 (1) 高校理科の内容とキャリアとの関連を知り、現在と未来を繋ぐ
 (2) 探究の授業(高2生は、個別テーマによる課題研究を実施)で発揮できるような探究スキルを高める
 (3) 企業で研究職を勤める方のリアルなキャリアデザインを参考に、自身のキャリアデザインをソウゾウ(想像・創造)する

連携授業の初回となる4月17日(木)の授業では、花王株式会社において研究職を勤める根岸茉由さんから『これであなたも研究者! –RNA の先端技術を学びながら、データの見方や調べ方を体験しよう–』というテーマで講演をしていただきました。
高校1年生の時に学習した生物に関する知識をもとに、科学的な論文の見方やデータの解釈の仕方を学びました。

『生命を維持するための仕組みの解説』に始まり、『人のRNAについて研究を進めると、どんなことが分かるのか』『どう社会的に役立たせる事ができるのか』という内容を、根岸さん自身の研究開発を踏まえつつ、例え話も交えながら、分かりやすく具体的にお話をしてくださいました。

また後半では、研究者を志す上で知っておくべき論文の構成や図表の見方などについての講演がありました。
「みんなで論文の要約(Abstract)を読んでみよう!」と、RNA研究の成果が掲載された英語論文が配布されました。
生徒は苦戦しながらも、英語論文の読解に努めました。
箱ひげ図により研究成果の有意性が示されている事を目にしたことで、『実験結果を適切な形で表すことで格段に見やすくなる』『中学校の時に学習した統計学の知識が研究で生かされている』ということを、改めて知ることができました。
講演終了後には、理系進学を志望している生徒や、より詳しく話を聞きたい生徒が個別に質問に行くなど、意欲的に授業を受ける事ができた様子でした。

基礎研究の授業では1年間、花王株式会社さんと連携し、高校での学びと将来のキャリアデザインの架け橋になるような授業を作っていきたいと思います。
(担当:内田<理科>)