【高1研修】「未来の傘」を提案するIDEA Camp(アイデアキャンプ)
4/24(木)〜4/25(金)にかけて、学年別で研修を行いました。
高校1年生はアイデアソン形式のIDEA Campを実施しました。
アイデアソンとは、「アイデア」と「マラソン」をかけあわせた用語で、特定のテーマについて個人またはグループがブレインストーミングを行い、限られた時間内で生み出されるアイデアを競うものです。
主にIT分野、ビジネスにおいて、新しいアイデアでイノベーションを創出することを目的に行われています。
青翔開智では、「IDEA Camp」を毎年実施しており、その過程には探究の授業で取り組む「デザイン思考」の要素も取り入れています。
今年は「アイデアを爆発させる」「はみ出すことを歓迎する」をモットーに、「未来の傘」を提案する活動をしました。
1日目の活動は盛りだくさんです。
まずは、そもそも傘とはどのようなものなのかを考えるため、傘の歴史のレクチャーを受け、傘の機能や要素を考えます。
次に生徒自身で傘の「要素」と、どのような傘が考えられるかを表す「修飾語」を各々自由にふせんに書き出していきます。
生徒がペンを走らせ、「あたたかい」「しぶい」など全く新しい傘のイメージの種となる言葉や、「忘れやすい」「気分を上げたい」「持つのに疲れる」など再発見された課題が正方形のふせんに書かれてみるみるうちに並んでいく様子は非常に活気がありました。
次に生徒たちは鳥取駅前へフィールドワークに行き、曇りときどき雨といった空模様の中、アイデアの種を探します。
現実にどのような人やものが存在するか、そこでどのようなことが起こっているかという「事実」を見つけ、「寒そう」「傘を差しながらものを運ぶのが大変そう」といった自分の「気づき」を見つけていくのです。
注目するポイントを写真に収めたりメモしたりして、学校に戻ってきた生徒たちはフィールドワークで得たものを再びふせんに書き出して言語化します。
大量に生み出されたアイデアのふせん。
さらに発散させ爆発させるための思考ツールとしてマトリクスを用います。
フィールドワークの前後で書き出したふせんを縦と横に10個ずつ並べ、それぞれのアイデアを掛け合わせた新たなアイデアをふせんに書き出していきます。
模造紙にならんだふせんは、10×10で最大100個。
多くのチームが100マスがぎっしりとアイデアで埋まった模造紙を作り上げていました。
そしてできあがったマトリクスを眺め、発散に発散を重ねたアイデアの中から「これだ!」と一つに収束させたとっておきのアイデアをもとに、プロトタイプ作成に移ります。
ダンボールやモールといったクラフト用品に加え、CG制作ソフトやmicro:bitといったテクノロジーまで、あらゆる「手元にある」ツールを用いて作られる試作品は、夢のようなアイデアが実現する一歩です。
また、学校では中学校1年生も、同日程で異なるテーマに沿ったアイデアキャンプを行なっていました。
協働の時間には、後輩のアイデアに耳を傾け、明るくアドバイスする姿が見られました。
2日目は午前でプロトタイプとプレゼン資料の仕上げをし、午後に全員が発表・質疑応答を行いました。
あるグループの生徒は中学校3年生の探究で学んだBlenderでの3Dモデル作成に1年ぶりにチャレンジし、「足で歩いて持ち主の元にやってくる、帰属意識のある傘」をCGで表現していました。
アイデア実装をイメージしたドラマ仕立ての動画を披露するグループや、実現可能性の高い地元活性化のアイデアをシンプルなイラストで提案するグループなど、さまざまです。
「同じ言葉のアイデアから始まっても、全く違うアイデアや表現に育っていくのが面白い」
「アイデア出しが自分はとても好き。だけど形にしていくのが難しいから、メンバーの力に助けてもらっている」など、生徒からの感想はまさしく本校の探究活動の醍醐味を表しています。
これから高校1年生は「人口減少問題×テクノロジー」をテーマにグループでの課題解決活動を行っていきます。頭をフル回転させてアイデアを出し、手を動かして形にし、声に出して表現していく探究の楽しさの原体験を大切に、生徒たちがさらに活動していく姿が楽しみです。










