【授業紹介】中1理科・公立鳥取環境大学 出前授業「脊椎動物・無脊椎動物の分類を行おう〜 チリメンモンスター 〜」
6/18(水)、中学校1年生の理科の授業にて、公立鳥取環境大学の太田太郎先生をお招きし、外部形態に着目して魚類・節足動物・軟体動物の分類を行う「チリメンモンスター」の出前授業を実施しました。
現在、中学校1年生では「脊椎動物」と「無脊椎動物」の分類に関する探究スキルラーニングを進めています。その導入として、生物の外部形態や生活の様子に注目することで分類が可能になることを実感してもらうため、本授業を行いました。
授業の冒頭では、「ちりめんじゃこ」とはそもそもどのような魚なのかを確認し、かつてのちりめんじゃこには多種多様な海の生物の稚魚が含まれていたことを学びました。また、ヒラメの生活史を題材に、幼魚と成魚で体の形態が変化することについても教えていただきました。
その後、生徒たちはグループごとに「チリメンモンスター」と対面。バットに入ったちりめんじゃこの中から、さまざまな小さな生物を発見し、同じ種類ごとにシャーレに分類していきました。どの生徒も高い集中力を発揮して分類作業に取り組み、中には図鑑や資料を活用して同定を行う姿も見られました。「図鑑にはあなたの観察した個体と全く同じ個体は載っていない。だからこそ、外部形態の特徴から手がかりを見つけて考察する」という、植物分野での学びが活かされていたようです。普段はなかなか見られないタツノオトシゴなどの珍しい生物を見つけて歓声を上げるグループもあり、教室は活気に満ちていました。
シャーレごとに分けた後は、さらに「脊椎動物」「無脊椎動物(節足動物・軟体動物)」といった大きな分類群に整理していきました。「外骨格をもつ」「外套膜に内臓が包まれている」など、既習内容を思い出しながら、論理的に分類を進める姿が見られました。
授業の終盤には、魚類などの生物を対象に研究を進める際の視点や心構えについてのお話も伺いました。これまで授業で取り組んできたスケッチ技術が、生物の分類学を研究する上でも大変重要であることなどの話に、興味深そうに耳を傾ける生徒の姿が印象的でした。授業終わりには、分類したチリメンモンスターを袋に入れて持ち帰る生徒もいました。
今後の理科の授業では、「脊椎動物・無脊椎動物を分類するには、どのような特徴や項目に基づけばよいのか」という問いを出発点に、『視点や基準を決めて集めた情報を整理する力』を育む探究活動を展開していきます。
(担当:兼重<理科>)




















