【授業紹介】高1共成と飛躍・英語コミュニケーションⅠ「鳥取県インクルーシブ・アートシェアリングワークショップ」〜視覚に障がいのある方とともに行う、対話によるアート鑑賞〜
12月5日(金)本校の学校設定科目「共成と飛躍」および「英語コミュニケーションI」の教科横断授業として、鳥取大学地域未来共創センターの石田陽介准教授、鳥取県障がい福祉課、あいサポート・アートセンターと連携した「鳥取県インクルーシブ・アートシェアリングワークショップ」を行いました。
当日は、視覚障がいをもつゲスト6名をお迎えし、生徒たちは6つのグループに分かれてワークショップを行いました。 鑑賞には、あいサポート・アートセンター様よりご提供いただいた鳥取県在住の障がいのあるアーティストが制作した作品のレプリカを使用し、ゲストの方と共に「対話によるアート鑑賞」を行いました。
授業では、まず石田准教授によるデモンストレーションを見学した後、各グループに分かれ、ゲストの方と一緒に3つの作品をそれぞれ10分ほどかけて鑑賞しました。 生徒たちは最初は迷いながらも、必死に自分が鑑賞をした事柄や自分なりの解釈を伝えようとしており、言葉だけでなく、ゲストの方の腕を広げてもらい絵の大きさを身体的に伝えようと工夫するなど、積極的にコミュニケーションをとっていました。また、ゲストの方々も生徒のコメントに質問を投げかけながら、一緒に鑑賞を楽しんでくださいました。
鑑賞後は、生徒のアテンドで教室を移動し、各グループでワークショップの振り返りを行いました。どの班も鑑賞で感じた難しさや、その中での気付きなどを熱心に話し合っていました。
ワークショップ後のアンケートからは、以下のようなコメントがあり、ゲストの方々との双方向のコミュニケーションの中で生徒たちが多くの気づきを得たことが伝わってきました。
「ただ絵を見て説明するだけでなく、視覚障がい者の方と一緒にその絵を作っていく(0から1にしていく)ことや、想像されている絵と私たちが見ている絵が一致したときに達成感があり、とても楽しかったです」
「抽象的な絵を説明するのは難しかったですが、相手の方から質問をしてくれて、それが自分になかった視点なのが多くて、初めてこんなにしっかり絵を見た気がしました」
生徒たちの当日の様子とアンケートから、一方的に情報を伝えるのではなく、対話を通じて共に創り上げる体験ができた様子が見られました。
このあと、高校1年生は「英語コミュニケーションI」の授業で、引き続きレプリカの作品を使って描かれている事実を説明し、対話で得た気づきや自分の考えを英語で表現するワークに取り組みます。
また、3月には自己理解を深めることを目的とした「アート思考研修」に向かう予定です。今回のワークショップを起点に、学びが連鎖し、高校2年生で行う課題研究において、一人ひとりが独自のテーマを決定する際にもつながっていくことを期待しています。
最後に、本ワークショップの実施にあたり、多大なるご支援と貴重な機会をご提供いただきました鳥取大学・石田准教授、鳥取県障がい福祉課、あいサポート・アートセンターの皆様、お貸し出しいただいた作品の創り手のみなさま、そして生徒たちと真摯に向き合ってくださったゲストの皆様に、心より厚く御礼申し上げます。
(担当:濱中・平尾<英語科>/辻井・西村<共成と飛躍担当>/横井<司書>)



































