【中3・高1芸術鑑賞】能《船弁慶》

7月15日、中学校3年生と高校1年生はとりぎん文化会館で能《船弁慶》を鑑賞しました。
ほとんどの生徒にとって能を目の前で見るのは初めて。
今回の作品《船弁慶》は源義経の史実を題材としたフィクションの物語で、能としてはとても人気の高い作品だそうです。
義経の兄・頼朝との仲違いが決定的となり、義経は弁慶らとともに西国に向かうため船に乗ろうとするところから物語が始まります。物語の前半では静御前が義経との別れを惜しみ、門出の舞を舞います。後半では船で海上に出た義経らの前に、平家の亡霊が現れて義経らに襲いかかってきて……というストーリーです。

能を初めて見る人向けの二部構成のプログラムで、第一部では登場人物についての説明や物語の流れについての説明を聞き、第二部が船弁慶の作品鑑賞でした。
「舞台にいるのは一人でも実際にはここにもっと人がいると思ってください。想像力を働かせてほしい。」とのアドバイスに能初体験の生徒も教員も能の楽しみ方を学びました。
鑑賞した生徒は「能って舞台上での踊りをするだけじゃなくて、歌もあるんだと実感しました」「全部のセリフはわからなかったけど、ところどころ聞き取れる日本語があって感動した」と感想を述べていました。

今回の芸術鑑賞を企画してくれたのは大学生時代に能を学んでいた辻󠄀井先生。
能の楽しさを知って体験してほしいと、生徒は事前学習で能独特の足さばきや姿勢の取り方も教わりました。
事前の体験の効果もあり、生徒は演者の足元や姿勢にも注目して本物の能に見入っていました。

*舞台写真の撮影・掲載については特別に許可をいただきました。